FAP療法は、1999年株式会社インサイトカウンセリング大嶋信頼氏らによって発見され、2001年に治療体系が出来上がった心理療法です。
最近ではEMDRやTFTなどエナジー・サイコセラピーと呼ばれる新しい心理療法が臨床場面で効果があるとされ、テレビで特集されることなども出てきました。FAP療法もそうした治療法の一つであるとされています。
FAPは科学的なメカニズムについては完全解明には至っていない療法ですが、臨床場面での効果の高さに裏打ちされ発展しています。東洋医学にある経絡とイタリアの神経生理学者リゾラッティらによって発見された脳の神経細胞ミラーニューロンを使っていると考えられています。ミラーニューロンは<ミラー=鏡>と名前がついている通り、別の人に起きた出来事を自分のことの様に反応したり、相手の気持ちに共感したりするはたらきがあります。
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FAP療法の目的はトラウマケアです。
様々な精神疾患や身体症状はストレスが溜まることによって起きますので、そもそも溜まるストレスが減ればいいわけですね。それには『自分を大切にする』ということが大きな鍵になってきます。
トラウマがあると人の目や人の機嫌を常に気にしながら生きていて、「判断基準は他人がどう思うか」になっていますので、自分でも気付かないところでストレスが溜まり人といるのが苦しくなってしまうのですが、トラウマケアを行うと、見える世界が変わります。
「判断基準は自分がどうしたいか」にシフトしてくるので、自分のペースというものがわかるようになり、自分の都合を優先するのは罪ではないんだと感じられて、自分を大切にできるようになります。
さらに、それができるようになると自己肯定感(自分に自信をもつこと)が育ってきて、人への恐怖感が軽減され、コミュニケーションが楽になっていきます。人への信頼感・安心感が得られ、人の顔色を気にすることなく自分の意見を言えるようになっていきます。
徐々に自分の意思で自分の人生の選択をすることが出来るようになっていきますので、そうなってくればストレスが激減するのがわかるでしょう。
また、『自分を大切にできた時に感じるもの』というのを感じてほしいと思っています。これは私は言葉にできません。言葉にすると薄っぺらくなってしまいそうで。そして<感じてこそのもの>だから。
こういうものを得ていただきたいという目的といいますか、想いを持ってFAP療法を行っています。
この療法はフラッシュバック等の激しい症状、慢性的な生きづらさ、不安感や緊張感などの症状、頭痛やめまい、のどのつまり感などの身体症状、恐怖症や強迫性障害、うつ病やパニック障害などの精神疾患など幅広い問題の改善に効果的であると言われています。
以下に挙げる<効果>は、実際にFAPを受けていただいた方からその後の報告をもとにしています。
【1】トラウマ記憶の出口を作る
トラウマ記憶は例えて言うと「出口のない隔離された状態」で体に留まり続けているようです。FAPはその出口を作る働きがあるのだろうと思います。
FAPを受けていただくとその記憶や感覚が体から出てきてくれます。その処理過程で一時的に眠くなる、呼吸が苦しくなる、頭がぎゅっと締め付けられるような感覚になる、受けていただいたあと夜の睡眠時に悪夢を見る、忘れていたことが思い出される、などがみられる場合がありますが、次第に落ち着いてきます。
【2】分断され麻痺している感覚をつなぐ
トラウマはつらいものなので感覚を麻痺させている部分があります。一方で非常に過敏に反応してしまう部分もあるので、ご自分では麻痺してるとは思っていないかもしれませんが、かなりの高確率で身体と心を分断しています。
そういう状況下では自分が今何を感じているのかわからなくなっています。イヤなことを言われてもそんなにイヤとも思わず笑っていたり、悲しいはずなのに涙が出ないとか、怒ったことがないと仰る方もいらっしゃいます。
それだけでなく楽しいはずのものも頭ではこれは楽しいことだという認識はできても、感情では冷めているという感覚になっていることも少なくありません。
FAPはこの分断された回路をつなぐはたらきがあると実感しています。感覚を取り戻されると、自分が何をしたいのか、またはしたくないのかを、きちんと感じられるようになります。自分のことがわかる様になり、自分のことを話せる様になっていくので、自分の意思で自分の人生の選択をすることが出来るようになっていくのですね。
【3】インプットされた条件付けを解除する
私たちの脳には記憶と感情をつかさどる大脳辺縁系というところがあります。そこではある情報が自分にとって安全か危険か、快か不快かを、過去の経験や見聞きしたことから判断し行動を決定していることが知られています。<快><安全>のラベルが貼られた情報は繰り返しその体験を求めるのに対し、<危険><不快>のラベルが貼られた情報は近付こうとすると脳から<警報>が発せられ、それを避けるか迎え撃つための行動を取ろうとします。
例えば、チョコレートのソフトクリームが大好きな子が、おろしたての白い服でお出かけして食べた時にこぼして汚してしまい、とてもショックを受けたとします。脳は「白い服の時チョコソフトはを食べるのは危険」「チョコソフトは大事なものを汚す危険なもの」とラベルを貼ります。すると次に食べるときに緊張したり、食べることをためらってしまう、なんてことが起きます。チョコソフトが大好きだったはずなのに、それまでのように自由に楽しめなくなってしまってますよね。
気をつけるに越したことはありませんが、<危険>のラベルが貼られると、このように判断の基準が必要以上に高くなってしまい、行動に制限をかけてしまう様になるのです。
FAPはこのようにインプットされた条件付けを解除していく働きがあります。条件付けをリセットすることで、新たな情報を入れていくことができるようになります。もちろん記憶がなくなるわけではないので失敗も覚えています。でももう失敗を避けるのではなくそれを糧として、今から出来ることを考えられるようになっていきます。一度は閉ざしてしまった道をもう一度進もうとする知恵と力が湧いてきます。
【4】体にたまった精神的な疲れ・ストレスを軽減する
体調を崩してしまって病院に行って検査したけど「どこも異常はないですね」と言われ「精神的なものでしょう」と言われたという経験のある方はけっこういらっしゃるのではないでしょうか。
その〝精神的なもの“に対してはなにか治療してもらうというよりは「ストレスをかけないように注意してくださいね」とアドバイスをいただくことが多いのではないでしょうか。でもこの〝精神的なもの”こそなんとかしないと症状は軽くはなってくれません。
そしてこれには、“重さ”があるかのようです。体重計に乗っても数字に反映はされませんが、体感的には「身体が重い」「鉛が入っているみたい」「足が上がりにくい」「動きにくい」と感じていることが多いです。その状態に慣れてしまってそういうものだと認識してしまっている方もいらっしゃいますが、こういう場合、軽くなってはじめて重たかったんだと気付きます。(私もこの経験者です)
FAPを受けていただくと、これが身体から出て軽くなる、という体感を持たれる方が多いです。目に見えるわけではないので証明は難しいのですが、受けていただいた方からは「なんだか動きやすくなりました」「今までやろうと思っていたけど出来なかったことが出来ました!」とご報告をいただきます。軽くなると動きやすくなる→それで軽々と行動できる、という現象が起きる様です。
※効果には個人差があります。
こんな方に受けていただいています
【あまり話せない・話したくない方へ】
FAPははじめる前に症状とご家族及び他2~3簡単なご質問をさせていただくのと、効果測定のためご相談内容の経過について毎回お伺いしますが、それ以外はお話いただかなくても大丈夫です。企業秘密が含まれるようなお話なども深く追求することはありませんので、安心していらしてください。それで効果が減るということはありません。
【現実感が持てないと感じている方へ】
なにをしていてもあまり感動がない、実感が伴わない、いつもどこか冷めた自分がいる。トラウマが根底に潜んでいると感覚の麻痺が起こり、このような状態が続きます。
麻痺があると辛いことも楽しいことも感じることが難しくなります。怒りや悲しみは感じずに済めばその場は楽ですが、体はしっかり受け取っており、それが発散されることなく溜め込まれていきます。蓄積されると体が重くなったり感情的な余裕が持てなくなりキレやすくなったりもします。
楽しいと感じられないというのは、生きていく上で致命的だと私は感じています。楽しいと感じればもっとやりたいという積極的な行動につながります。めんどくさくても大変でも、楽しみのためなら力が湧いてきて乗り越えられるものです。でも逆にそれを感じられなかったら、「自分はなぜ生まれてきたのだろう?」「生きる意味ってなんだろう?」という疑問を抱え、その答えを見つけることができません。答えは感じなければ見つからないからです。麻痺を解いてたくさんのこと感じる豊かな人生を取り戻してください!
【夢を実現したいのに一歩が踏み出せない方へ】
「いつかこんなことをやってみたい!」「こんな生き方が出来たら素敵なのにな…♪」
そんな想いや憧れ、ありますよね。夢をあたためている時って幸せだったりもします。
でも本当にやれたらどんなに幸せでしょう。
そこに向かってすすみはじめれば“いつか”は近づいてきてくれます。でも、一歩を踏み出さなければ、“いつか”はずっと“いつか”のままです。
一歩が踏み出せない理由は人それぞれだと思いますが、頭ではもう踏み出してもいいはずだと思っているのに動けないという場合は、なにかこわいと感じていたり自信を持てずにいるからかもしれません。その根底には過去の失敗やそれに伴う負の感情などが脳にインプットされ行動を制限してしまっている可能性があります。その感覚をリセットすることで一歩が踏み出しやすくなります。
FAPは願いを叶える魔法ではありません。進みたい方向を見つけた方もいらっしゃいますし、夢を実現された方もいらっしゃいます。でもそれは、インプットされた感覚を解除したことで、まず一歩を踏み出したからです。
そしてそういうことが出来た人が特別なのではなくて、誰もがその可能性を十分に持っています。躊躇してたらもったいないです。まずはやってみてください!そして“いつか”を現実に変えていきましょう!
【最新情報】
【重要】
2022年12月より当面新規のご相談を止めさせていただきます。ご不便をおかけいたしますがよろしくお願いいたします。
ご継続の方は引き続きサポートさせていただきます。
2020年4月
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